捨てられた猫達を少しでも救いたいという思いから、2008年福岡市にオープンした猫と触れ合える里親募集型の猫カフェ「NEKO CAFE KEURIG（ネコカフェ キューリグ）」。

オーナーの野村かやのさんに、猫カフェに行ったことがない人への楽しみ方のコツと、お店への思いを伺いました。

パソコンの卸をする会社の営業マンだったKEURIGオーナーの野村さん。将来、何か自分で事業をしたいという思いを持っていたそうです。そんな野村さんが現在の猫カフェを立ち上げようと思ったのは、ふとしたきっかけで聞いた”里親募集を兼ねた猫カフェ”というコンセプトに共感したからでした。
当時、東京や大阪に猫カフェが増えつつありましたが、そのほとんどがペットショップやブリーダーから猫を仕入れて営業するという方法でした。

ある時、野村さんは、沖縄の宜野湾にある猫カフェの、捨てられた猫を引き取ってカフェを運営するという方法を聞きつけました。 捨てられて処分されてしまう猫を救うことができ、猫好きのお客さんも喜ぶというその営業方法に感銘を受け、わずか半年で猫カフェのオープンにこぎつけたそうです。飲食店の開業といえば、保健所の申請が必要ですが、猫カフェという営業形態は、福岡での前例がなかったため、なかなか許可が下りなかったそうです。ですが、衛生的に問題がないことをきちんと説明することで保健所の許可がおり、営業開始にいたりました。

KEURIGやその姉妹店にいる多くの猫は、捨てられ保護された猫です。少し心に傷を負いながらも心を開きつつある猫など、いろんな事情を抱えた猫達が集まっています。

近年、動物愛護団体の地道な活動等により、飼い主のモラルは向上していますが、それでも、22年度では犬で約5万4千匹、猫で約16万匹が殺処分されています。

野村さんの活動は多くの人の共感を集め、今では多くの人が里親になりたいとお店を訪れるそうです。

2009年には、預かる猫の許容頭数がオーバーし、また、土日には入店待ちが出るようになったため、2号店NEKO CAFE KEURIG THE LOFTをオープン。現在は、2店舗の運営に注力したいため、3店舗目は考えていないという野村さん。

今後の展開としては、アニマルセラピーの効果を生かした老人ホームでの猫カフェ運営や、長年の猫飼育のノウハウを集積した本やグッズ販売を考えているそうです。

NEKO CAFE KEURIGさん、取材のご協力をありがとうございました。

思う存分猫ちゃんとの時間を楽しんだら、お会計をして退店となります。

KEURIGでは、猫が大好きだけど事情により飼えないから来店する人や、里親になりたくて来店する方、自分の猫に会えない寂しさを紛わせにきている単身赴任の方など、さまざまな事情で猫ちゃんと触れ合いたい方が来店しています。男性一人客の方も意外と多いんだとか。

ぜひ、猫ちゃんをかわいがりに行ってみてください。

1.  来店し、スタッフに里親になる意思表示

2.  家族構成や住宅事情についてのアンケート実施

3.  猫を飼う環境が整っているかの審査

4.  貰い受ける猫との相性チェック

5.  猫の飼育知識の審査

6.  1週間のトライアル飼育（仮譲渡）

7.  問題なければ正式譲渡

※ 里親にある場合の金銭の授受はなし

KEURIGでは、里親を引き受けた後も、飼育に関する相談ができたり、アドバイスをもらえたりするので安心です。
里親になったあとに、その後の元気な猫ちゃんの画像を見せにきてくれる里親の方も多いそうですよ。

愛情を持って大事に育てていただくと、猫は20年くらい長生きしてくれます。病気の予防や食事・運動等の知識を得て、幸せなペットライフが送ってくださいね。