ペットの診療や手術はもちろんのこと、トリミングやホテル等のペットに関する様々なサービスを
提供している福岡県大野城市のユニベッツ福岡さんにお邪魔しました。
麻布大学で日本の獣医師資格をとり、アメリカの獣医大学院に進学。その後に帰国し、東京・中野区に開院。
4年後、ご実家がある福岡に移転開業し、約30年獣医療に携わっていらっしゃいます。
動物が大好きで、小学校の高学年の頃から「動物のお医者さんになりたい!」と思っていた青木副院長。
今は「患者(動物)さんのためになる事をしたい」という情熱を持って日々診療に取り組んでいるそうです。
「動物への負担を減らしたい」
その一心で取り組んだ腹腔鏡手術
得意とする診療は外科。特に、獣医学の中ではまだ歴史の浅い腹腔鏡(内視鏡)による避妊手術に5年前から取り組まれており、今までに350症例を経験されています。
元々は、バイオプシー(生検)と呼ばれる、病気かどうかを調べるために組織や臓器等の一部を採取する検査のため、開腹手術を行う事に疑問を持っていた青木さん。お腹を大きく開く開腹手術は、患者の負担が大きく、検査の為なのに患者を弱らせるという矛盾が原動力となり、腹腔鏡手術に着目されたそうです。
動物への腹腔鏡手術は、当時前例がなかったため、青木副院長は人間の外科医の方から教えてもらい、トレーニングを重ねてその技術を習得しました。
難易度が高い腹腔鏡手術ですが、開腹手術に比べて、動物への負担が格段に少ないので、多くの腹腔鏡手術を望む飼い主さんが、ユニベッツ福岡を訪れています。
喜ぶ姿を見る事が、自分にとっても大きな喜び
動物たちが元気になっていく姿や、動物を子供の様にかわいがっていらっしゃる飼い主さんが喜ぶ姿を見る事が、獣医師としての情熱に繋がるとおっしゃる
青木副院長。
時には、手の施しようがなく、亡くなってしまう場合もありますが、それでも飼い主の方に、「この病院で最後を看取る事ができて良かった」とおっしゃっていただけることは大きな喜びとおっしゃっていました。
獣医師として日頃心がけている事は?
- 青木副院長 ー
- 飼い主さんの言葉から正確な事実を引き出し、診療に落とし込む事です。
例えば、飼い主さんから「この子はよくお水を飲むんです。」という言葉があったとします。
しかし、それは飼い主さんが思っている「よく水を飲む」という事実であって、
その子の年齢や体格を考えると、当たり前の事かもしれません。
「この器だとどのくらいの量を飲みますか?」という具体的な量を聞く事によって事実が見えてきます。
動物は喋らないので、飼い主さんの言葉や動物の様子から病気の原因を探しにいかないと分かりません。
獣医師として、病気の原因を突き止めるには、診療に入るまでの問診に十分な時間をかけ、
事実を正確に捉える事が最も大切だと考えています。
飼い主さんにお願いしたいこと
- 青木副院長 ー
- 動物と良好な関係を築くには、ある程度のしつけが必要となります。
飼い主を噛む、暴れるなどの行動があると、飼い主も動物もどちらも不幸になってしまいます。
特に飼い始めたばかりの方は、今後どのように動物と生活していくかをご相談下さい。 - 青木副院長 ありがとうございました!
青木 美恵 先生 PROFILE
- 出身大学・代診時代ー修業先
- 麻布大学獣医学部
オハイオ州立大学院
カリフォルニア州立大学デービス校大学院 - 役職・所属学会・所属協会・勉強会
- 日本獣医内視鏡学会
- 休みの日の過ごし方
- 最近あまりお休みがとれないとおっしゃっていた青木副院長ですが、
趣味は旅行に行く事だそうで、今年のお正月には大分の温泉でゆっくりされたそうです。
ドクターインタビューは、日々動物医療に立ち向かう獣医さんに焦点を当て、
その想いをインタビュー形式でご紹介するコーナーです。獣医さんの想い・取り組みを、飼い主さんへ向けて発信してみませんか?ドクターインタビューに関しましては、一度お問い合わせください。